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そしていつも通り仕事が落ちつくと、
「ごめん。俺どうかしてた。やっぱり詩音じゃなきゃダメなんだ」と、連絡が来る。
勝手に別れると言って、勝手に復縁する。
だから、2度目からは、聞き流すことにしている。
──まただ……
「うんうん」
ただ、それだけ言って何もなかったかのように、また
恋人同士に戻る。
と言うか、私の中では2度目からは別れていない。
少し距離を取って、また、彼が落ち着くのを待っているだけなのだから。
高校時代からの親友、夏生には、『そんな男、やめなよ!』と言われる。
でも、私はやっぱり待ってしまう。
私も玲央じゃなきゃダメなんだと思う。
きっと又今度も同じことだろう。
しかし、そろそろ私の方が、許せるのかなあ?
と思いはじめた。
だって、もう28歳だよ。
年齢を考えると、こんなことを繰り返している場合ではない。
そろそろ結婚もしたいし、子どもも欲しい。
もちろん玲央と……
少なくとも私は、そう思っている。
──いっそのこと、一緒に住んだ方が良くない?
と思っているが、玲央は、いったいどう思っているのだろうか? 胸中を知りたいのに、また一方的な別れる宣言
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