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ここまで定期的に続くと、呆れて笑ってしまうよ。
〈ごめん。俺、不器用だから、仕事と恋愛の両立が出来ないんだ〉
「はいはい、忙しいんだよね〜」
とりあえず、4度目ともなると別れよう! という文字はなくなった。
こういう時は、既読スルーするしかない。
「来週のクリスマス、一緒に過ごしたかったなあ」
同じ部署でもほとんど会わない日々が続く。
玲央は最近、朝は現場直行で、帰社するのは遅く、
私は定時で先に帰ってしまうから会わないのだ。
たまに、玲央が昼間に帰社した時には、確かに窶れた顔をしている。
私は普段通りに挨拶する。よそよそしいのは、玲央の方だ。
12月23日(土)ようび
本来なら休日だが、日中に、社内クリスマス会が行われた。なので、同期も同僚もたくさん一緒に居たので、寂しくはなかった。
しかし、玲央は、忙しいからか疲れているからか、会場には来なかった。
そんな時に、同じ部署の4歳年上の男性社員、矢部さんから声がかかった。
「宮もっちゃん、今夜時間ある?」と……
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