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「ああ、あんっ……いいいっ……いぎっ……!」
今。私は全裸で、ベッドの上で喘いでいる。
でも服を着ていないの私だけ。彼は恍惚とした表情で、私の傍に座っているだけ。
私の両手足はベッドの端に括りつけられ、だらだらと溢れていく赤い色の中に沈む一方だ。
そう、私は今。彼の手で体の中の中まで暴かれている。晒されている。彼の手がぱっかり割られた私のお腹の中に沈むたび、腸を掻きまわすたび、私は痛みと恍惚に声を上げるのだ。
「ああ、本当に可愛らしくていい声です、公子さん。貴女と夫婦になれて本当に良かった。貴女を選んで本当に良かった……!」
「ほん、と……?私、貴方の、ために」
「ええ、僕のためになってくれています。もっと素敵な声、聞かせてください。ほら胃袋、握りますよ」
「う、うぎいい……!」
血が混じった吐瀉物を吐きながら、私は微笑んだのである。
――ああ、私、風一郎さんに愛されてる。愛をあげられてる。幸せ。
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