Dear my…

20/47
前へ
/53ページ
次へ
 信じられない…  まさかまさかで推しと並んで一緒に歩いている異常事態。  突然の純弥、回避できず‼︎  何の気なしに話しかけてくる純弥の横で、私は今必死に仕事モード…  言うなれば「スン」の状態をオンにしている。  当たり障りのない返答。  適度な距離。  決してプライベート感は出さない。  不用意な噂でもし純弥に何かあったら…なんて考えただけで恐ろしい。 「私は今仕事中。宮瀬純弥の取材中」 「え、何て?」  無邪気に顔を寄せてくる純弥。 「わー‼︎何でもない‼︎」  手で顔に壁を作る。 「何この手」  笑いながらツンツンされて壁崩壊。 「宮瀬純弥さんですか?」  女の子が2人、純弥に声をかけてきた。 「うん、はい」  私はビジネススマイルを顔に貼り付けて、笑顔で対応している純弥から少し距離を取った。
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加