Dear my…

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 仕事を詰めて詰めて、とにかく仕事モードを切らさない様にしていた。  夕方取材から帰ると相原が純弥の取材記事を纏めていた。 「お疲れ」 「おう。進行表サンキュー。助かった」 「うん」 「新曲、しっかり聴いてたんだな」 「聴いたよー。宮瀬純弥、私の推しだからね」 「クソみたいなラブソングだったな」 「突き刺さったわ…」  ほとんどが定時で帰る中、久々の残業。  取材が立て続けだったため書き起こしが溜まっていた。  相原のやつ、用事があるからってさっさと帰るし。 「仕方ない。やるかー‼︎」  イヤホンをつけ携帯アプリを開く。  CDから取り込んだ曲を再生する。  元気を出したい時、やっぱりこの曲を聴きたくなる。今よりも少し荒っぽくて若い声。  相原からメールがきた。  『まだやってんのか?』  『もちろん‼︎低空飛行でぶち上げ中‼︎』
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