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彼と番になったのは高校3年の時だった
第二の性の判定が出て、僕がΩとわかっても仲良くしてくれていた彼
ずっと好きだった幼馴染であり、初恋の相手
あの日、いつも通り学校の空き教室で試験勉強をしていなければ…
他に誰か居れば…
僕の発情期が来なければ…
たらればだけがずっと、ずっと、今でも思ってしまう
でも、発情期事故とはいえ、その時に頸を噛まれたことが僕には嬉しかった
ずっと、好きだった幼馴染であり、初恋だった彼が僕の、僕だけの番になってくれたから...
彼も僕のことが好きだったのかも
だから、いつも一緒に居てくれたし、仲良くしてくれた
だから、もしかしたらこれは運命だったのかも…
と彼に机に押さえつけられるように犯されながら、ぼんやりと考える
発情期のお陰で、前戯がなくても濡れたアナルに無理矢理突っ込まれても痛むことはなかった
乱暴に、熱に侵されたように何度も何度も、僕の頸を噛みながら腰を打ち付けてくる彼
僕たちしか居ない、静かな教室で、僕の喘ぎ声とグチュっクチュッという濡れた音、腰を穿つ音、彼の荒く熱い吐息が響く
気を失うまで、何度も身体を求め愛し合った
言葉は一切なかったけれど、深く繋がりあった
病院で目が覚めると、僕の両親と彼の両親がいた
彼の両親は、彼と一緒に何度も頭を下げ、責任として高校を卒業したら結婚すると言ってくれた
僕の両親も、それなら…とその時は納得してくれた
僕が眠っている間にも色々話しは済んでいるようだった
なのに、番になってしまった時から彼の態度が変わってしまった
一番仲が良かったはずなのに、汚物でも見るような目で見られるようになった
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