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良太(りょうた)はこれから始まる新生活に期待していた。今月まで大学生活だけど、来月からは社会人だ。これからも頑張っていこう。
「今日からここで生活か。楽しみだな」
良太は窓を開けた。心地よい風が吹く。そして、その先には、立ち並ぶ高層ビルの夜景が見える。これが東京の夜景なんだ。これからここで住む。楽しみだな。
「いい景色!」
これから毎日、この風景を見ながら生活する。なんてすばらしい日々だろう。ここなら、やる気になれそうだ。
良太は窓を閉めた。春だが、まだ外は寒い。
「なんか面白い番組ないかなー」
良太はテレビをつけた。だが、面白い番組ではない。チャンネルを変えてみたが、それでも面白い番組はない。いつもそうだ。自分の納得のいく番組って、あるんだろうか? 昔はよくあったけど、今ではあんまりない。今の流行についていけないんだろうか?
「ないなー。もう寝よう」
良太は部屋の明かりを消して、ベッドに横になった。今日は引っ越しの作業でとても疲れた。大変だったけど、何とか終わる事ができた。明日は気晴らしに、この辺りを散歩してみようかな?何か新しい発見があるかもしれないから。
良太が眠りに落ちて数十分経ったその時、隣の部屋から声が聞こえる。その声に、良太は思わず目を覚ましてしまった。前のマンションではそんなのはなかったのに。何だろう。
「ん? この声、何だろう」
良太は首をかしげた。こんな深夜に何をしているんだろう。こんな時間に大声を出したら、隣の部屋の人に迷惑なのに。良太は拳を握り締めた。
よく聞いてみると、男と女の言い争いのようだ。
「夫婦げんか?」
どうやら、夫婦げんかのようだ。良太は大声がうっとうしくてしょうがなかった。
「うるさいなー」
良太は思った。うるさくて眠れないから、静かにしてほしいと言いに行こう。良太は立ち上がり、隣の部屋に向かった。
良太は隣の部屋の扉を叩いた。
「すいません!」
だが、反応がない。無視だろうか? それとも、誰もいないんだろうか? もう寝ているんだろうか?
「すいませーん!」
それでも反応がない。良太は首をかしげた。
「反応がないなー。もう寝よう」
良太は諦め、部屋に戻った。だが、それでも気になる。あいつらは一体、何者だろう。大家さんに聞いてみよう。そして、良太は再び眠りに入った。
翌日、良太は玄関で大家に会った。昨日の夜の事を話してみよう。何かがわかるといいな。
「おはようございます」
大家は笑みを浮かべている。久しぶりの入居者だ。しっかりと笑顔で挨拶をしないと。
「おはようございます。あのー、少し聞きたい事があるんですが」
「はい?」
大家は驚いた。聞きたい事って、何だろう。話してほしいな。
「205号室って、誰が住んでるんですか?」
「えっ、今は誰も住んでませんけど」
大家は驚いた。もう誰も住んでいないのに、どうして205号室の事を言うんだろう。そして、大家は首をかしげた。
「そんな・・・。昨日、夫婦げんかの声がしたんだけど」
「ほ、本当?」
大家は戸惑っている。誰もいないのに、声が聞こえるなんて。なんだか怪しいな。まさか、あの声だろうか?
「どうしたんですか?」
「い、いや、何でもないのよ」
大家は焦っている。何かを隠しているようだ。だが、良太は全く気にならなかった。
「ふーん。ならいいけど」
「どこ行くんですか?」
「ちょっと都内を歩いてきます」
大家は再び掃除を始めた。今日は休みだが、休みにメンテナンスに、大家に休みはあまりない。
「そう。行ってらっしゃい」
「行ってきまーす」
良太はマンションを出ていった。大家は不安そうにその様子を見ている。大家はやはり、何かを隠しているようだ。
その夜、良太は帰ってきた。今日は東京をいろいろ回れて楽しかった。また明日も歩きたいな。仕事まではもう少し時間がある。それまでの準備だ。
「はぁ・・・」
良太は家に帰ってきた。とても疲れているようだ。だが、これで疲れているようなら、仕事はやっていけないだろう。耐える力が必要だ。
入った瞬間、やはり隣で声がする。一体何だろう。昨日もそうだったし、とてもうっとうしいな。
「今夜も声がする。一体なんだろう」
良太は首をかしげた。だが、いまだにわからない。もうこんなの出薬眠れないのは勘弁だ。
「まぁいいか。もう寝よう」
良太は寝ようとした。だが、夫婦げんかの騒音で、何も聞こえない。早く改善できないんだろうか?
「眠れないなー」
結局、良太は一晩中眠れなかった。いつまでこんな日々を送らなければならないだろう。良太は少し不安になった。
翌日も、良太は大家に話した。話す内容は、やはり隣の部屋の騒音だ。早く改善できないんだろうか?
「どうかしました?」
「あの部屋、毎晩声がするんだけど」
「そんな・・・」
大家は驚いた。まさか、あの夫婦の声だろうか?
「どうしたんですか?」
「ここの夫婦、夫婦げんかが絶えず、妻が夫に殴られて死んだんだけど、それから間もなくして父も殺されたんだって」
大家によると、ここには1組の夫婦が住んでいたが、夫婦げんかが絶えず、母が父に殺され、その後、夫も何者かに殺されたという。良太は呆然となった。まさか、あれは幽霊の声だろうか?
「そんな・・・」
「どうしたの?」
良太は少し焦っている。ひょっとして、あの時の声だろうか?
「まさか、その声かな?」
「かもしれない」
良太はブルっとした。まさか、本当の事実だったら、あの声は幽霊の声だっただろう。そう考えると、良太は手が震える。
「怖いなー」
「近づかない方がいいわよ。無視した方がいいわよ」
大家は思った。ここは無視すればいい。入らなければいいだろう。
「そうだね」
「うん」
良太もその意見に賛成した。だが、良太は諦めていなかった。何としても、その騒音を止めてみせる。
その夜も、隣がうるさい。なかなか眠れない。このままでは居眠りをしてしまうかもしれない。だったら、仕事のイメージダウンにつながるかもしれない。何としても居眠りは避けなければ。
「今日もうるさいなー。入ってみよう」
良太は決意した。あの部屋に、再び入ってみよう。もう迷わない。どんな事になってもいい。
良太は部屋の前の玄関にやって来た。だが、良太はある事に気が付く。入口が開いている。何だろう。
「あれ? 開いてる」
良太は扉を開けて、家の中に入った。だが、誰もいない。そして、声もしない。今さっきの声がまるで嘘のようだ。
「あれ? 誰もいない」
良太は電気をつけて、辺りを見回した。だが、その部屋にも誰もいない。良太は首をかしげた。
「誰もいないか・・・。もう無視して寝よう」
良太は決意した。もう寝よう。そして、この部屋をもう無視しよう。気味が悪いから。
その夜、良太は変な夢を見た。目の前には1組の夫婦がいる。そして、その夫婦は争っている。まるで隣の部屋からの声のようだ。
「うーん・・・」
そこに、夫が入ってきた。女は怒った表情で見ている。これから夫婦げんかが始まるんだろうか?
「あんた、何で浮気したの?」
「浮気なんかしてないよ。バーに行ってただけだよ」
だが、夫は否定する。いつものようにバーに行っていただけだ。許してくれ。
「うそ! 浮気してた?」
「してないってば」
その時、女の持っていたフライパンが飛んできた。女は夫の態度にキレたようだ。
「嘘つくな!」
「いてっ・・・。この野郎!」
夫は持っていたカバンで妻を殴った。妻は痛がった。だが、夫は暴力をやめようとしない。
「やめて! やめて!」
「静かにしろ!」
その様子を、良太は見ていた。とても怖い。今すぐ逃げ出した。だけど、逃げられない。
「こ、怖いなー」
その時、ナイフが飛んできた。良太は素早くよけたが、少しかすり傷をしてしまった。だが、何ともないし、すぐに立てる。
「うわっ・・・」
だが、良太の声は全く聞こえていないようだ。いや、夫婦には見えていないようだ。
「聞こえてない?」
と、良太は目を覚ました。どうやら夢のようだ。良太はほっとした。
「夢か・・・。夢でよかった・・・」
良太はほっとした。これは夢のようだ。もうこんな夢は見たくないな。そして、結婚したら、こんな夫婦げんかはないようにしたいな。
だが、良太は異変に気が付いた。右腕が痛いのだ。昨日の夢で痛い所と同じだ。まさか、夢の中でのけがが現実でもできたんだろうか?
良太は鏡で右腕を見た。そこには夢と同じ傷がある。まさか、昨夜の夢の傷?
「えっ・・・」
良太は震えた。まさか、あの部屋に入ってしまたので、呪われたんだろうか?
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