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「ライ、何飲む? 炭酸系なら、コーラかビール、発泡酒」
「秋良サンと同じでダイジョブデスよ」
「えっ、私、コーヒーだけど?」
「ハイ!」
油モノ摂る時は常にコーヒーを飲んでしまう私だけど……酒類じゃなくて、ホントにいいのかな、ライ。
ワンコ系の素直さと可愛いらしさに、先ほどまでの艶っぽさも忘れ、私はいつも通りライとの共通の趣味であるアニメ鑑賞を始めたのだけど。
「いや、なんで寝るかな……」
最初は肩枕、次は膝枕。カフェイン摂っておいて、自宅以外で睡魔に襲われるとか、ある?
まだ春先の寒さが残るため、仕舞わずにいたコタツ。母親がいた時に買った少し幅広のそこに並んで座っての鑑賞会は、別に初めてじゃない。
「そんな無防備に寝てると、触っちゃうよ?」
指先で触れた髪は、思ったより硬い。無造作に乾かしたままの状態のライの髪を、梳くようになでてやる。
「ん……」
「起きた?」
寝返りをうつように半身を横にしたライの、首筋。キラリと光る、金属のそれ。
一瞬、こんな場所にボディピアスでも付けているのかなと思った私の目に入ったのは。
「ファスナー……?」
銀色の留め具と2、3センチほどある噛み合せ金具。それが、黄褐色の肌に埋め込まれるようにして、あった。
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