異種接近遭遇 Part1

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        ❖ 「えっ。何それ、怖くない?」 「んー……とりあえず、コンポタはレンチンして(あった)め直して飲んだけど」 「飲んだの!?」 「いや、飲むよ。さすがに毒入りとかはナイでしょ」 「そういうことじゃなくてさー。はぁっ……、そのうちヘンな事件とかに巻き込まれないでよ?」 「……あー、ねぇ?」 政府のお偉いさんが日本の労働力低下を憂えて発案した移民政策。年々増える外国人犯罪。 けどさ、別に日本人だって良い人もいれば悪い人もいる。腹の中なんて、誰にも分かんない。 外国人だからって、差別するのはどうなの? ……とか、くだらない論争しかける気は毛頭ない。 久しぶりに飲んだコンポタはフツーに美味(うま)かったし。食べ物に罪はなし。 「お姉ちゃんさ……高校の時もバスの中で外人にサンドイッチもらってなかった?」 「だねー。私、そんなに物欲しそうに見えるのかね?」 アハハ、と空笑いを返せば、呆れたように二つ違いの妹の夏鈴(かりん)が溜息をつく。 「ほんっと、お気楽でいいよね。こっちは上の子が受験生で下は反抗期で姑は要介護なのに!」 「ゴメンね〜。日本の出生率低下に貢献してて〜」
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