かみさまのすむところ ９

登場人物

●遠野　幸紘(とおの　　ゆきひろ)
　人間。二十四歳。神職のスタートラインである直階をとった実質出仕（バイト）の神社規格上権禰宜(ごんねぎ)兼業社会人。
　幽世との関りから少しずつ人間でなくなり始めている目隠れ君。
●神様(かみさま)
　神。年齢不詳、見た目三十代。実体は野鯉の山津神・鏡池の主。人の神の名は内緒。
　幸紘の選択を尊重しながらも、本心は複雑な美坊主。

●遠野　加奈子(とおの　　かなこ)
　人間。十八歳。幸紘の妹。高校生。
　受験勉強にようやく集中しだした才媛(さいえん)。
●遠野　浩三(とおの　　こうぞう)
　人間。五十五歳。幸紘の父。淵上神社(ふちがみじんじゃ)の宮司(ぐうじ)。
　息子が跡継ぎを申し出てくれてご満悦のマイペース。
●遠野　光子(とおの　　みつこ)
　人間。四十九歳。幸紘の母。雑で図太い専業主婦で大食漢。
　息子のリアルな結婚を諦めたマイペース。

●畑中(はたなか)
　人間。四十七歳。中途採用で幸紘と同期入社した品質管理事務員(ひんしつかんりじむいん)。
　幸紘の成長を見守る逞(たくま)しいおばちゃん。息子一人。
●畑中　瑞希(はたなか　　みずき)
　人間。十八歳。宝山学園に通う加奈子の同級生。
　畑中の息子。

●八幡神(やはたがみ)
　神。瑞淵八幡宮(ずいえんはちまんぐう)の主祭神にして、淵上神社(ふちがみじんじゃ)の配祀神(はいししん)。
　淵上幽界の中間管理職で日本一有名な武の神様。
●瀬織津媛(せおりつひめ)
　神。淵上神社(ふちがみじんじゃ)の主祭神(しゅさいじん)。白瀧の主。
　民草の生活に一番興味なさそうで一番関係あった天照大神(あまてらすおおみかみ)の荒御魂(あらみたま)。

●松崎　翔(まつざき　　かける)
　人間。四十五歳。幸紘の叔父。
　市街地在住で平日サラリーマンをしている瑞淵八幡宮の週末宮司。
　既婚者。娘一人。
●松崎　祥子(まつざき　　しょうこ)
　人間。七十二歳。幸紘の母方の祖母。食欲は一族の中で一番旺盛。
　瑞淵八幡宮(ずいえんはちまんぐう)の宮司代理として社務所に一人で住んで神宮を管理している。

●日河比売(ひかわひめ)
　神。瑞淵八幡宮(ずいえんはちまんぐう)の配祀神(はいししん)。
　山津神・早瀬川の主。諸悪の根源。
●山津大神(やまつおおかみ)
　怨霊。八津山(やつやま)の主と言われる山津神。
　御霊のうち『命』が八津山に封印されている。