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数秒後…激しい焔と共に煉獄の雨が降り注ぎ…鬼龍院の心を濡らして行くっ!?その焔は咒いとなって…彼の心を侵食して屍の花を芽吹かせるっ!?
今にして思えば…ここで…鬼龍院の心が咽まれた事で龍脈に異変が生じあの事件は起きたっ!?後に…世間を騒がせたその事件の事を人々は…〘残響の蝉紫呉事件〙と言って後世まで語っていたっ!?
そう?まだ夏の暖かさが残る秋の夕暮れ…呪詛に蝕まれた悪鬼が現世に誕生し独りの男の魂を喰らい尽くしたのだっ!?そして…成宮敬斗が藻掻いた輪廻の鎖が霧となって…周囲に充満して深い闇を創り出したっ!!?
そこから吹き渡る風が見せてくれた…ヒトヒラの幻は鬼龍院という男を呑み込むには充分な程…冷たくて冷淡だった。溢れ出した咒いの礫は現世に留まって…残響となって響き渡り人々の心を喰らい尽くして行くっ!!?
そして己の弱さを証明して見せた真意の風は…深い闇に咽まれて空に投影していくっ!!?その時に見えた残酷な真実を〘成宮敬斗〙は今でも忘れていないっ!!?
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