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初めてのアルバイト
私は斎藤円香
落ちこぼれだった学生時代、友達の作り方もわからないまま、大学生になった。
アルバイトをはじめた。
本当だったらなじめそうな人間関係だったんだと思う。でも覚えが遅かったせいか落ちこぼれで溶け込めなかった。
初めて、レジでお金を触り、商品を探す業務だったりとにかく全てが初めてでワクワクと強さがあった。
社員さんに「採用間違えたねー」なんて言われるぐらいで…
でも必死に頑張って、うまくいかず怒られて、謝って、挨拶だけは爽やかに頑張って、
店長に落ち着いてやればできるよ~と言われ少し救われた。
それから、2年の月日がたち、存在感のある後輩ができた。
2つ上の飯島君だった。どうやら、東京に上京してきたらしい。
飯島君は、朝晩で、私は遅番で全く接点はなかった。
最初は、イケメンだなー爽やかだなー礼儀正しくなーと思うぐらいだった。
気づいたら飯島君はアルバイトから契約社員に目指していた。
ものすごく驚いた。
私より、大分後に入った飯島君と一緒にコーチ(指導者)を目指している。
気づいた時には、とっくに社員さんになっていて……
環境が変わっていき、飯島君は社員さんになり彼が早番から、中番そして遅番となり一緒に仕事をするようになっていった。
私は、そんな彼にメラメラとライバル意識を覚える。
後輩にどんどんぬかれるのが耐えられなかった。
属にいう、私はプライドが高い女だ。
何で言う事を聞かないといけないのかと不満をタラタラだった。
とにかくやりにくかった。
そんなある日、中番だった細田先輩が、就職のため、アルバイト先を辞める事になった。
そこで私は、送別会をする事にした。
私は友達や仲間と仲良くするやり方は、全くわからないけど、辞める方へ敬意をもって送別会を開く事に何の抵抗もなかった。アルバイト1年目の時に、先輩方に誘って頂いたのもとても嬉しかったからなのかもしれない。おそらくその時、飯島君も誘ったのだ。
今の思えば、これがきっかけだったのかもしれない。
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