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「ごめんね。何もできなくて。私も、そんな制度は必要ないと思っているんだけど・・・ココロちゃん、また会って、お話しようね。」
「はい・・・」
ココロが落胆している中、シャムは寄り添って、彼女を慰めた。
その優しさに、ココロは彼女の事がもっと好きになった。
「・・・あれ?」
「どうしました?」
「・・・”魔導書”がない!!」
シャムは、背負っていたリュックの中を確認すると、青ざめた顔で叫んだ。
恐る恐る、ココロは彼女に問いかけた。
「無いと、どうなりますの?」
「国に帰れない!!!」
「えええぇぇぇ!!!」
「どうしよう・・・」
シャムに次いで、ココロも大声を上げると・・・
シャムは、羽のついた両腕を地面につけ、その場で嗚咽した。
すると、ココロは彼女に手を差し出した。
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