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(んっ? 誰かいる!!)
塔の天辺に到着した瞬間、ココロは目を丸くした。
その先に、1人の姿が・・・
距離が離れており、物音を立てずに、着地したため、その人物はココロの存在に気付いていなかった。すると、彼女はある事に気付いた。
(あの方、”魔物”かしら?)
よく見ると、その人物には”足”が見当たらない。魔物には、数多くの種族がいて、幽霊のように”足”を持たないものも存在している。
その人物は、紫色のローブのような衣装を身に着け、つばのついた、先端の尖った帽子を被っている。その奇抜な姿に、ココロは何かを感じたのか、躊躇せず、その人物に近づいた。
「こんにちは。」
ココロは、その人物に向かって、声をかけた。
「!?・・・こんにちは。」
その人物は、ココロの声に驚き、顔を向けると、少し遅れて、笑顔で挨拶を返した。どうやら、彼女と年が近そうな女の子だった。
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