エピソード1

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エピソード1

「♪〜デビュー曲「叶わないと知っているから。」発売決定!」 「はぁ……」 私は繁華街の中心で吐いた、私のため息は街の騒がしさや街広告の音楽に かき消されるほどの小さなため息だった。 今日、私は好きな人に振られた。 まぁ、自分から告白したわけではなくて、 友達に相談してたらその友達に好きな人を取られ、そして好きな人に 「最初お前のことはちょっとだけ、気になってたけど  彼女がお前の本当は彼女を虐める最低でクズなんだって教えてくれたんだ。  そんで仲良くなって彼女のことを知っていった、  彼女はお前なんかよりも純粋で可愛いんだよ。だから彼女に告白された時、    もちろん付き合った。  ほんっと、お前のことが気になってた頃のオレにムカつくね。 こんなやつのこと好きだったなんて…考えただけで寒気がするわw     マジ、オレにも彼女にも近寄んな?まじ近づいたら●すかんな?」 なんて言われて…意地悪なんてしたことなかったのにな… まぁ…彼女の嘘を信じるようなそこまでの男だったってことだよね? 大丈夫。悲しくなんかない…友だちに相談した自分が悪いんだ…! 涙がこぼれそうなりながら歩いていると、 ドンッッ 「っ!す、すみません!」 私はぶつかった衝撃で地べたに尻餅をついてしまった。 「こっちも、すみません!怪我とかないですか?」 そう言って手を差し伸べられた。 ―――ん?この声聞いたことが有るような…? 「あ…全然大丈夫です!ぶつかってしまってすみませんでした…」 と、私が急いで会釈(えしゃく)し、顔を上げると そこには マスクをしていてもどてつもないイケメンオーラが隠せていない人が居た。 つい、小さな声で「うわぁ…イケメン…」と口にした瞬間。 「す、スミマセンッ!よ、用事があるので…!」 と走っていってしまった。
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