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《綾人先生、今日滑ってるところ見たよ》
《俺も誰かさんが転んでるところ見たよ》
《はあ?滑ってたでしょちゃんと。なかなか筋がいいねって褒められましたから~ 筋肉痛になるかな。とりあえず明日も頑張る》
《楽しいでしょ?程々に頑張って。でもあのOBの○△さん、雪妃と距離近すぎない?》
距離? ○△さん? 全然普通、初心者に丁寧に教えてくれていい人だけど。
いつそんなのを目撃したのだろう。と、
首を傾げていると、
《雪妃のボードデビュー、俺が教えたかっただけ》
連続で届いたメッセージに、顔が綻ぶ。
それは、なんか嬉しいよ、加納君。
でも何となく、電話の向こうで焦っている気がする。
《焼きもちですか? そういうのいいから》
《ところで誕生日のプレゼントの件ですが、なにがいいか決まりました?》
《あ、話変えたーー》
《🎁》
《誕生日プレゼントは、加納君が選んだものがいいです》
《それはそうだけど、今年はまだちょっと、難解すぎるから。じゃあヒントだけでも》
真面目だなあほんとに。難解すぎるって、きっとすごく考えてくれているんだろうな。
でもたしかに、まだまだお互いのことを知らな過ぎる。私が今本当に欲しいものなんて、思いつかないよね。
《じゃあ お言葉に甘えて、リクエストしちゃおうかな》
《いいよ。なに?》
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