従魔契約

4/7
前へ
/381ページ
次へ
「はぁ……わかりました。 では早速仕事に取りかかります」  レイシアさんはギルマスにお辞儀をすると、ギルマスルームから退散していった。  直後、バタンと扉が閉まるや否や、ギルマスのガルさんは、本来埋まっている筈のソファーに目を向けながらある事を尋ねてくる。 「ところで、ヴィクターはどうした。 見当たらないが」   「ああ、それが実は……」 「ほーんとあいつって、無駄にプライド高いわよねー。 カズトに足手まとい扱いされたからって、一人で帰るとか子どもかっての。 これだから男ってのはめんどくさーい。 まっ、あたしは利用出来る物はなんでも利用するタチだから、遠慮せずエンドラちゃんに乗せて貰ったけどねー」    やれやれとジェスチャーをしてみせると、鼻で笑ったメリッサは立ち上がり、ドアノブに手を伸ばす。  だがまだ何か用でもあるのか、彼女はドアノブを回したあと立ち止まると、意外な言葉を口にしてきた。
/381ページ

最初のコメントを投稿しよう!

208人が本棚に入れています
本棚に追加