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「はぁ……わかりました。 では早速仕事に取りかかります」
レイシアさんはギルマスにお辞儀をすると、ギルマスルームから退散していった。
直後、バタンと扉が閉まるや否や、ギルマスのガルさんは、本来埋まっている筈のソファーに目を向けながらある事を尋ねてくる。
「ところで、ヴィクターはどうした。 見当たらないが」
「ああ、それが実は……」
「ほーんとあいつって、無駄にプライド高いわよねー。 カズトに足手まとい扱いされたからって、一人で帰るとか子どもかっての。 これだから男ってのはめんどくさーい。 まっ、あたしは利用出来る物はなんでも利用するタチだから、遠慮せずエンドラちゃんに乗せて貰ったけどねー」
やれやれとジェスチャーをしてみせると、鼻で笑ったメリッサは立ち上がり、ドアノブに手を伸ばす。
だがまだ何か用でもあるのか、彼女はドアノブを回したあと立ち止まると、意外な言葉を口にしてきた。
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