最強無敗の少年は圧倒的な力で戦場を制す 

3/6
前へ
/381ページ
次へ
「ここ、どこ? 森……? それにしては妙に生活感があるような……ねえ、お兄ちゃん。 この場所って……」 「エンドラ、話は後だ。 悪いけど、上空から偵察してくれないか? 平原と近くの村の状況を知りたい」 「ん、りょーかーい」  相変わらず緊張感の欠片もない返事をしたエンドラは、竜化し、上空へと飛んでいった。  その光景を余所に、俺はアイテムボックスからこういう時の為に用意しておいた、偽装用の衣装。  暗闇に溶け込める漆黒のフード付き上着と衣類や手袋を取り出し、手早く着替えていく。  エンドラが戻ってきたのは、準備を整え、フードを被った頃合いだった。 「ただいまー……って、なにその格好。 最初誰かと思ったよ」  やはり竜形態だと喋れないようで、エンドラは降りてくるなり竜人形態へと変態。  ロリっ娘と呼ぶに相応しい容姿で、ケラケラ笑う。 「色々事情があってな。 貴族の息子として戦う場合は、こうして姿を隠さなくちゃならないんだ。 だから笑うんじゃねえ」 「ふーん。 なーんか人間ってめんどくさそー。 ドラゴンに生まれて良かったー」 「……で、状況は?」 「ああ、それなんだけどさあ。 あの村もう駄目かもー。 この国では見たこともない魔物が押し寄せて来ててさ、一応バリケード作って応戦してたけど、突破されるのも時間の問題だと思うよ」  おおかた、リルの話通りか。  
/381ページ

最初のコメントを投稿しよう!

208人が本棚に入れています
本棚に追加