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「国王に伝えろ。 二度と共和国に足を踏み入れるな。 次に見かけたらお前の国を滅ぼす。 それが嫌なら大人しく引っ込んでいるんだな、と。 わかったな」
きっとこの男は、本気だ。
そしてこいつなら本当に国を滅ぼしかねない。
なんとしても父上に……国王に伝えなければ。
また進軍する前に。
「お前は一体……何者なんだ……」
「我が名は、リュクス。 影の盟主、リュクス=ペンドラゴンだ。 覚えておけ」
「リュクス……ペンドラゴン……」
「……ガラハッド」
なんだあれ、ドラゴンか……?
ガラハッドとは、どうやらドラゴンの名前らしい。
「適当な町に捨ててこい」
ドラゴンは頷くと俺を咥え、上空へと舞い上がっていく。
上空へ行く程、小さくなっていく影の盟主リュクス=ペンドラゴン。
俺はそいつを見下ろしながら、復讐の誓いを立てた。
覚えていろよ、リュクス=ペンドラゴン。
いつか必ずお前を殺してやるからな、と。
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