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「俺はリュート。 リュート=ヴェルエスタだ。 よろしく」
「おう! よろしくな、リュート! 困ったことがあったらこの俺、ダスティ様に任せておきな! ダチの頼みなら無償で引き受けるからよ!」
普段は有料なのか。
「こほん、静粛に! これより第63回入学式を執り行う! まずは我が校の誇りである生徒会長、シュトレリカ=ランブルディから話がある。 みな、心して聞くように」
偉そうなモノクルの男にマイクのような物を受け取った女子生徒は、開けて貰った壇上に立ち、俺達新入生を見渡す。
「…………」
「?」
なんだ?
今一瞬目が合ったような……。
「皆様、こんにちは。 今しがたご紹介に預かりました、レオール学園生徒会の生徒会長、シュトレリカ=ランブルディと申します。 まだ若輩の身ではありますが、本日はどうぞよろしくお願いします」
へえ、珍しいな。
この世界で黒髪なんて初めて見た。
どことなく日本人を思わせる風貌をしているが、瞳は青く輝いている。
とても綺麗な瞳で、見ていると吸い込まれそうだ。
「ご存じだとは思いますが、我々が通う、そしてあなた方がこれから通うこのレオール学園は、これまで多くの才能ある若者を輩出してきました。 いわゆる名門校、というものですね。 皆さんもご存じのあの方。 アルヴィン殿下もこの学校の卒業生なのですよ」
「あのアルヴィン様が!?」
アルヴィン様の名を聞いた途端、場がざわめき始めた。
あの人、相当人望あるんだな。
俺からしたら、めんどくさいただの喧嘩屋だが。
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