ハンカチに込められた意味

3/4
前へ
/381ページ
次へ
「何様だよ、あいつ」 「やめとけって、目つけられるぞ」  一般生徒は素直に場所を開けるしかなかった。 「ささっ、マーク様! こちらへどうぞ!」 「ああ」  マークは俺とフィオをキッと睨み付けると、掲示板の前に立って、自分の順位を探し始める。   「おい、どこだ俺の名前は。 どこにもねえじゃねえか」  残念ながら、お前の順位はそんな上じゃない。  もう少し下だよ、お坊ちゃま。 「あっ! ありました、マーク様! こちらです!」 「お見事です、マーク様! 百二十人中四位だなんて、そうそう取れる順位じゃありませんよ! 流石はオルガ侯爵家の次期当主様! 我々とは格が違いますなぁ!」 「……黙れ」 「「え……?」」 「黙れって言ったんだ、このウジ虫どもが!」  突然ぶちギレたマークに、子分二人は「ひいっ!」と恐れ戦く。   「この俺様が四位だと! ふざけやがって! なんで俺様があんなどこの馬の骨とも知れねえ女と、脳筋のストレングスに負けなきゃなんねえ! おかしいだろうが!」 「誰が脳筋だ」 「馬ではなく人間ですが」 「ちょっと黙ろうか、二人とも。 今そういう時間じゃないからね」  
/381ページ

最初のコメントを投稿しよう!

208人が本棚に入れています
本棚に追加