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「何様だよ、あいつ」
「やめとけって、目つけられるぞ」
一般生徒は素直に場所を開けるしかなかった。
「ささっ、マーク様! こちらへどうぞ!」
「ああ」
マークは俺とフィオをキッと睨み付けると、掲示板の前に立って、自分の順位を探し始める。
「おい、どこだ俺の名前は。 どこにもねえじゃねえか」
残念ながら、お前の順位はそんな上じゃない。
もう少し下だよ、お坊ちゃま。
「あっ! ありました、マーク様! こちらです!」
「お見事です、マーク様! 百二十人中四位だなんて、そうそう取れる順位じゃありませんよ! 流石はオルガ侯爵家の次期当主様! 我々とは格が違いますなぁ!」
「……黙れ」
「「え……?」」
「黙れって言ったんだ、このウジ虫どもが!」
突然ぶちギレたマークに、子分二人は「ひいっ!」と恐れ戦く。
「この俺様が四位だと! ふざけやがって! なんで俺様があんなどこの馬の骨とも知れねえ女と、脳筋のストレングスに負けなきゃなんねえ! おかしいだろうが!」
「誰が脳筋だ」
「馬ではなく人間ですが」
「ちょっと黙ろうか、二人とも。 今そういう時間じゃないからね」
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