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赤ちゃんでも最強
「おぎゃーおぎゃー!」
「奥様、おめでとうございます! 元気な男の子ですよ!」
「ああ……わたしの可愛い坊や。 ほら、こちらに……」
え、ちょっと待って。
まさかの赤ん坊スタート?
そんでもって、今俺を優しく抱いているこの美人さんが母親?
頭がついていかない。
「この子がわたしの子供なのね。 なんて幸せなのかしら。 ねえ、アンドリュー」
「うん……そうだね。 僕らは幸せものだよ、マリア。 こんな子宝に恵まれて」
んで、こっちが父親か。
優男だがどこか頼り甲斐のありそうな人だな。
これは親ガチャ成功と見てもよさそうだ。
「ふふ、いつ喋ってくれるのかしら。 今から待ち遠しいわ」
「ははは、まだまだ先だよマリア。 産まれたばかりなんだから」
「わかってるわよ、アンドリュー。 ちょっと言ってみただけ! 良いでしょ、別に!」
うわぁ、バカップルだ。
稀に見る真正のバカップルだ。
産まれたばかりで申し訳ないが、少し離れたい気持ちに……。
「え……? ア……アアア、アンドリュー!? リュートが! リュートちゃんが……!」
「こ、これは一体なにが……!」
「ひぃぃぃ!」
……あれ?
なんか俺、浮いてない?
いやこれ浮いてるわ、完全に。
どういう事なのよ、これ。
なんで浮いてんのさ。
超常現象かな。
あ、もしかしてあれか。
創造魔法とかいう……。
両親も余りの光景に、呆然とただ見上げている事しか出来ないでいる。
これは申し訳無いことをした。
とりあえず降りよう。
ポスッ。
ふう、これで一安心……、
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