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「その三田栄一さんと小林弘子は関係あるのです。三田栄一さんの奥様の名前も芳江です」」
「そういうことですか?」
「小林弘子は三田栄一さんに恋しているらしいです」
「小林さんは僕と関係はあるのですか?」
「ないです」
「三田栄一さんにだけではなくあなたにも恋しているらしいのです」
「それではどういうことで関係ははじまったのですか?」
「それがまだわからないです」
「関係ないですよね」
「関係ないです」
「それでは小林さんは僕のことをどう思っているのですか?」
「嫉妬していたらしいです」
「怖いです」
「また何かありましたらご連絡ください」
「わかりました」
「また来ます」
「また来るのですか?」
「どうでしょうね」
「もう来ないでしょう」
「そうなればいいですね」と刑事は答えて帰って行った。
「何だ、オレは無罪なのか」と真一は気分よくなった。無罪なのだと思ったら心は晴れて気が付くと真一は小躍りしていた。
よく考えてみると真一は刑事に犯人とうたがわれていなかったようであった。何を心配していたのかと一人で笑った。
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