疑惑

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 彼女はどこにいるのだろうか。彼はそれを知りたかった。真一は妻が死んだと思うのはなぜだろう。彼には理由や根拠はわからなかった。芳江は生きているのならどこにいるのだろうかと彼は思った。  翌日の朝、日曜日で仕事が休みだった。彼の仕事は自動車整備と発電機製造をしている会社で働くことであった。疲れていたのか真一は普段よりは遅く起きたが、すでに子供たちは目覚めていた。真一は子供たちと朝飯を食べた。  次男の和樹が笑顔で大声を出しながら、一人で庭を走り回っていた。  秀の友達の小学生が五人来て、秀は室内でその友達と遊んでいた。  秀のその友達たちの中には、女の子も三人いて、男の子は二人いた。  友達と仲よくなることは大事なことだが、同性だけではなく異性とも仲よくならなければいけない、でも時と場合によるということは何にでもあるな、と真一は考えていたのだった。男女が仲よくなるのはいいことだな、と彼は思った。
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