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✿『龍の執戀 お嬢様はヤクザに堕とされる、恋に。』読了
『龍の執戀 お嬢様はヤクザに堕とされる、恋に。【電子書籍限定 特典付き】 (ジュエル文庫)』(草野 來, 北沢 きょう 著)を読み終わりました!
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ヒロインのひづるさんが、我が子を捨てたこと(実際には捨てたわけじゃないけれど)を許して欲しいと告げた途端に豹変した朱鷺さんに戸惑いを覚えながら読み始めた本作。
終盤でひづるさんとお腹にいた子(優くん)を捨てた男に、ひづるさん自身が同じセリフを言われて、その時になってやっと…朱鷺さんの気持ちが分かるひづるさんの描写にゾクゾクしました。
死んだように親や歳の離れた兄夫婦の言いなりになって生活していたひづるさんが、失ったと思っていた我が子や、その子を大切に慈しみ育ててくれていたトオチャンこと朱鷺さんとの暮らしの中で、少しずつ自分らしさというか、本来彼女が持っていたであろう芯の強さを取り戻していく様も、読んでいて心地よかったです。
朱鷺さんが、子を捨てるような女なんてと蔑んでいたはずのひづるさんへ、少しずつ優しく接するようになるのも、読んでいてキュンでした!
朱鷺さんの、優くんへの愛情深さが端々に溢れる描写も、本作の最大の魅力かと!
私自身がよく分からなかった極道の世界についても詳しく書かれていて「なるほど!」と思いながら読みました。
登場人物みんなとても魅力的で、一人一人にドラマがあって、誰にスポットライトを当ててもきっと面白いんだろうなと思いながら読みました。
仁さんが生きていたら、袂を分つ結果になってしまった連雀さんと朱鷺さんは今もきっと…と考えても詮無いことをついつい思ってしまったのは、あとがきの『ヤクザ学園』の会話の楽しさにうっとりしたからかもしれません♥
これで『狗の戀』のあとがきで草野先生が紹介なさっていた「ヘヴィな世界観の三作」を全て読み終わりました!
『龍の執戀』には続編があるみたいなので、このままそれを読み進めたいと思います!
↑Kindleで購入済み。
売り切れで入手不可になっていた紙本も、草野先生曰く重版が掛かったみたいなので、入荷したら2冊まとめてお迎え予定です。
草野先生のヘヴィな世界観大好きです♥
30代半ばを超えたヒーローたちの大人の魅力たるや、筆舌に尽くしがたいのです!
(2024/02/09)
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