第十二話 ももの家出《いえで》

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第十二話 ももの家出《いえで》

電話うるさいのです。 「おはようなのです」 「もも、おはよう♡」  ママ微笑んでる。キモいのです。  でんぐり返しのでんぐり返し。パパの頭ぐりぐり回避したのです!  あたしはお箸のお手手を上げて勝利のポーズ。    ぐりぐり  結局パパに捕まったのです。頭を摩りながら食卓に着くと  はっ!  ご飯ない。あたしは目を細めママに顔を向けると、ママにっこりした。  やはり家出しかない。  心に決めた。 「今からすみちゃん来るよぉ」 「すみちゃん来る!」  あたしは微笑む。お部屋に行き、くまさんリュックに七つ道具を入れる。水中メガネをつけてリビングに行くと 「すみちゃん、もう少し掛かるよぉ」  あたしは水中メガネを外しももジュースをチューと吸い込む。  トントントン  すみちゃん来たぁ!  あたしは水中メガネをかけ。パパの後に玄関へ。 「おはようございます。すみちゃんです」 「すみちゃん、おはよう」 「おはよう」 「おはよう」  すみちゃん、すぐにあたしをたんぽぽに乗せてくれた。  たんぽぽ早い。  お〜 お〜  たんぽぽ乗ると気持ちいい。  たんぽぽの毛並みがさらさらしている。  更に早くなった。  お〜  すみちゃんのお家が見えて来た。  すみちゃんのお家に着くとすみちゃんはたんぽぽから降りた。すぐにあたしを降ろさない。あたしは輪っかを3回叩いた。 「は〜い」 「おはようございます」 「ももちゃんおはよう。さあ中に入って」  すみちゃんがたんぽぽから降ろしてくれると中に入りキッチンへ。  キッチン高い。  少しお肉が見える。あたしは嬉しいのです。  すみちゃんのママさんが脚立に乗せてくれた。  ママさんお上手です。  手と手を合わせてお肉切りました。  あたしにも切らせてくれたのです!  何度も何度も一緒切ったのです。  お肉の次はお野菜を切りました。切り方が違うのです。  今日はいっぱいいっぱい切ったのです。  毎日、ママさんとお料理したいのです。  ご飯できたぁ。  すみちゃんと一緒にご飯食べたのです。たくさん食べました。  美味しかった。  ご馳走様でした。  お腹いっぱいでおねむになりました。  すみちゃんのベッドでお休みです。  ・・・・・  誰か来たのです。ママとパパです。  あたしはお家に帰らないと決めたのです。    すみちゃんが来たのです。 「もも起きたぁ。パパさん、ママさんもう帰るって」 「あたし帰らない。すみちゃんのお家に泊まる!」    すみちゃんお部屋でてった。  暫くして。  ママとママさん来た。 「ももぉ、帰ろう」 「あたし帰らない」  みんなびっくりです。それでも帰らないのです!  心に決めたのです?
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