第十七話 ももの羽

1/1
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ

第十七話 ももの羽

「おはようなのです」 「おはよう。もも♡」 「あっはよう」  あたし黙って席着く。  ご飯出てきた。  冷やし中華だった。またお腹いっぱいできない。  ズズズ 「お野菜おかわり!」  野菜は大きなお皿に盛り沢山。  あたし好きなだけお野菜とる。  麺と野菜を絡めて、もぐもぐ。  野菜でおなかいっぱいなった。 「ご馳走様でした」 「パパぁ。セロハンある?」 「セロハン?買わないとないなぁ」 「買って!」  あたしは車で街まで行く事になった。  あたし「水中メガネ」言う。  チャイルドシートに乗せられ足をばたつかせるが、パパ水中メガネ必要ない言う。  車走り出す。  お目目痛くない!  あたし安心してフロントガラスの向こうをみつめる。  風のない空間おねむになった。  うと うと  街に着くまで寝ていた。  パパとあたしおもちゃ屋さん。セロハン探す。  あった。いっぱい。  買ってきたセロハンを肩にはめ、切り取っていく。  できたぁ!  早速、つけてみる。  ペロッ!  セロハンの羽落ちる。  もう一回。同じ。 「パパぁ、落ちる」 「なるほど。そう言うわけか」  パパ考えた。  羽を折り畳んだり伸ばしたりできる様に改良。  肩にかける事ができた。  あたし肩にかけた。みかん乗る時羽畳む。  ジャンプする。走る。  パパ暖かい目で見てる。 「もも。何やってるの?パパ?」 「お遊戯会だろ」 「え〜。まだどこにも入って無いのよ」 「踊りがしたいのかもな。習い事をしても良いんじゃ無いかな」 「そうする?」  あたし、大人の世界知らない。 「ママぁ。お外行くのです」 「いってらっしゃい。気をつけてね」   夢に乗って牧場の柵へ。 「みかん来て!」 『ももちゃん。おはようございます』 「おはようなのです」  あたしの桃色の石のペンダントとみかんの首輪のもも色の石が輝く。みかんの筋肉が発達して体が大きくなる。 「行くよぉ〜」  みかんはスピードを上げ木々をすり抜け草を飛び超えて行く。  洞窟に着くとみかんから降りてよちよち歩く。  洞窟の奥で提督出てきた。 『ももちゃんおはよう』 「提督。おはようなのです。もも色妖精さんは?」 『いない様じゃな』  あたしはパーとパーを合わせて 「もも色妖精さん。来て!」  お願いする。 「・・・・・・」 「来ないのです」  もう一度、パーとパーを合わせる。  目を閉じ 『もも色妖精さん。来るのです』 「・・・・・・」 「来ないのです」  う〜 練習足りないのです。  あたしはジャンプする。走る。  セロハンの羽が風に靡きパタパタしている。  更にジャンプ。  走って、クルッと回るのです。 『練習 練習!』  提督もみかんもあたしを暖かいめで見守る。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!