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「ばかやろう!」
ドライバーの怒鳴り声。お尻の下に熱されたアスファルトの感触。
わたしの代わりに、スマートフォンがタイヤの下に巻き込まれ、ペシャンコになっていた。
「あ……」
トラックとぶつかる直前でわたしの腕を引いたのは、病院着のわたしだった。
いや違う。
それは、ノーメイクで、無造作にぼさぼさの髪を肩に垂らした――
「星野ぉ、よかったぁー」
月野が、ぐしゃぐしゃな顔を、わたしの肩に押し付けた。
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