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※少し背後注意…かも
「…よし、これくらいかな」
配信機材もいつも通りの位置に置くと、ほんの少し達成感が生まれる。
敦さんの言う全校集会まではまだ時間がある。
朝からどうも人の気配がないと思ったら、恐らく随分と早い時間に来てしまったようだ。
そこでふと気になって寝室に入ると、未だにゆうがすやすやと眠っていて、その顔は緩みきっている。
「寝顔、かわい…」
寝てれば大人しいんだけどなぁ、と思いながら頬を指でつついていると、その手を掴まれてベッドの上に寝転がらせられる。
「うわ…っ」
驚いて小さく声を出すと、完全に起きているゆうと目が合う。
「何、襲われに来たの?」
意地悪に笑うゆうを見て、最初から起きていたことを悟る。
「お、襲われ…?てか、ここ俺の部屋!」
単語の意味を理解できず困惑するが、はたと思い立って反論する。
対面でぎゅっと抱きしめられ、耳元で囁かれる。
「襲われるっていうのは…、こういうこと」
ゆうの細く長い指がパーカーの中に入って、お腹あたりに触れる。
「…んっ、」
少し冷たい体温に体を震わせると、ゆうがもう片方の手で顎に手を添え、上に向かせる。
ゆうの顔が近づいてきて、唇が触れる。
優しくキスされていると、ゆうの舌が俺の唇を湿らせる。
素直に口を開けると、すぐに入り込んできたゆうの舌。
歯の並びを確かめるように舐められ、上顎を時々すりすりと擦られる。
「ん、ふぁ…、んん」
舌同士が絡まり合って、飲み切れない唾液が口端を伝って流れる。
後頭部に手を置かれて、離れたくてもできない。快感から逃れるようにゆうのシャツを小さく握る。
息をする暇さえ与えないとばかりに角度を変えて次々にキスをされる。
酸欠気味になり視界がぼやける。それに気付いたゆうが、とんとん、と鼻をつつく。
鼻で息をしろ、ということらしい。
その通りに鼻で思い切り空気を吸うと、ゆうは偉い偉いと目を細めて頭を撫でる。
その心地よさにふにゃ、と思わず力を抜くと、忘れるなと言わんばかりに肌に触れた指がつつー、とへその辺りを滑る。
「んん…っ!?」
ビクビク、と肩を跳ねさせると、ゆうが口を離して、俺の目尻に溜まった涙をぺろりと舐め取った。
「あや、キスだけが全てじゃないよ」
そう言ってぐるりと俺ごと回転して、さっきまで寝転がっていたはずなのに、今はゆうに押し倒された状態になった。
ゆうにパーカーをぐい、と首元まで捲り上げられ、胸が露わになる。
ゆうは指を胸元まで滑らせると、乳首に触れるかどうかのぎりぎりで肌を撫でる。
「んっ、あ…!」
やがてしばらく遊ぶように撫でたあと、ついに指が乳首に触れた。
「んぁ…っ!」
焦らされたからか、身体は敏感に反応して、快感がびりびりと身体中に行き届く。
ふと目が合ったゆうが、その茶色の瞳を蜂蜜のようにとろりとさせて、こちらを熱のこもった瞳で見つめていた。
その熱に浮かされるようにぼうっとしていると、ゆうが途端にきゅ、と摘む。
「ああ…っ!?」
我慢できずに腰を浮かせて目を見開く。
強すぎる快感を逃すようにシーツを強く握る。
自分でもよく見たことのない素肌を相手に見られ、触ったことのない場所を感じたことのない快感を与えられながら触れられる。
怖いはずなのに、ゆうが相手だからなのか、全く恐怖心がない。
ゆうや優にぃだからなのかな、と自分ながらに彼らへの信頼度が凄いことを思い知る。
そう思いながら小さく笑っていると、ゆうが拗ねたように表情を歪めて、先端をカリ、と爪で引っ掻かれる。
「__っあ!!」
びくびくと体が跳ねて、息が乱れる。
身体が沸騰したみたいに熱い。でもそれは内部からの熱のようだ。
くに、と押し潰されたり、摘まれたり、引っ掻かれたり、色んな方法で色んな快感を与えられ続けていると、ふとゆうが口を開いた。
「こんなに膨らんじゃったね」
ぴん、と爪で弾くように弄られて、その快感にまた甘い声を発する。
散々虐められたせいで、自分からでも見えるほどに膨らんだ桃色のそれを見て、顔を赤く染める。
「ああ、こっちもしなきゃだね」
そう言ってもう片方の乳首をくに、と摘んだ。
身体がまた反応して、浅い息を繰り返す。
ゆうがその反応を見て頬を緩める。
どこに微笑むような要素があったんだよ…、と思っていると、ゆうが胸に顔を近づける。
「ひゃあっ!!」
ぷっくりとしたそこを舌で転がすように舐める。
矯正を上げ続けるしかできなくなり、快感が身体の奥に溜まっていく感覚がする。
「あっ、…ん、両方…っ、やぁっ」
片方は舐められ、片方は指で触られて、悲鳴のような声を上げ、快感がぞくぞくと背中を駆け抜ける。
「嫌、じゃないでしょ。気持ちいい、でしょ?」
ゆうが乳首を優しく噛む。片方も指で強く摘まれる。
「ああああぁっ!?」
強すぎる快感を与えられた俺は、思考がショートしそうになる。
いきなり与えられた刺激と快感に、半ば気絶するように意識を飛ばす。
ゆうの茶色の瞳を目に映しながら、ついに俺は意識を泥沼へと落とした。
彩都side end
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