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※このページも一応、背後注意…
裕翔side
一際大きく身体を跳ねさせ声を上げると、あやは意識を飛ばして気絶した。
それを見て、咄嗟に我に帰る。
「…っ、俺は何をしてるんだ…!」
最後まではしていない。それでも、あやにとってはキスより先は初めての経験で、初めての快感だっただろう。
どれだけ怖かっただろうか。あやにはその気がないのに、無理矢理してしまった。
「…ごめん」
あやが起きたらなんて言おう。それよりもまず謝罪だろう。ああ、あやに嫌われたらどうしよう。それくらいのことをしてしまった。
パーカーはほぼ脱がされ、卑猥に膨らんだ乳首があやの寝息と共に上下する。
ごくりと喉が鳴って、即座に目を逸らす。
パーカーを元に戻して、毛布を掛ける。
ほんの少し、本当にほんの少し、触るだけだった。
あやが無防備にも、眠っている男に触れるなんてことをするから。
ここまでするつもりはなかった。お腹辺りを少し触って、「分かった?」と教えるだけだった。
…でも。
気持ちが良さそうに艶めかしい喘ぎ声を上げ、太陽に長いこと当たっていない白く柔らかな身体を敏感に跳ねさせる。
頬を上気させて、水色の瞳が涙の膜を張り、きらきらと緑や薄紫と色を変える。
そんな姿を見てしまっては。そんな目で見つめられてしまっては。
(我慢できるものもできなくなるんだよなぁ)
理性がプツンと切れた。あやが気絶しなかったらそのまま最後までしてしまっていたかもしれない。
罪悪感に苛まれながらも、誤魔化し切れない高揚感。
あの声、あの表情、あの瞳。あれは中毒性が凄い。どんどん底に堕ちて、もう戻れないような。
先ほどから張り詰めてキツくなっていた自身をここで触る訳にもいかず、トイレを拝借する。
「…っあや…!ふ、…くっ、」
あやの表情や声を思い浮かべながら自身を扱く。先程から限界だったからか、すぐに吐精する。
あんな純粋な子で抜いてしまった罪悪感が物凄く押し寄せてくる。毎度のことながら、本当に申し訳なくて慣れない。
先程のことを何回も思い出して、また勃起しだす自身に呆れながら、落ち着くまでトイレに篭った。
裕翔side end
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