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あとがき
はじめまして。もしくは、いつもありがとうございます。
人工知能SFBL「アモル・エクス・マキナ」完結です。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
また、ブックマーク、ご感想、SNSでのハートやリポスト、数々の応援ありがとうございました。とても励みになります。
今回はことのほか、概念と思考まみれのお話だったにもかかわらず、まだやんのか!というところではありますが、「アモル・エクス・マキナ」を最後まで読んでくださった方は設定萌え裏話萌えのご同輩であろうと信じて、今回のお話にまつわる色々をご紹介させていただき、あとがきに代えたいと思います。
まずは恒例、タイトルです。
「アモル・エクス・マキナ」は、つづりでは“Amor Ex Machina”、これはラテン語で、英語に訳すと“Love from machine”つまり、機械による愛、機械からの愛という意味です。
同時に、演劇用語である“デウス・エクス・マキナ”にかけています。
デウス・エクス・マキナは機械仕掛けの神などと訳され、劇の中で登場人物たちの力の及ばない(神などの)存在が現れて状況を進めたり収束したりする技法だそうです。
このイメージで、言葉通りの「機械(人工知能)からの愛」であると同時に、主人公である万理が恋をするように仕向けられていく、追い込まれていく様子を表現したいと思って、タイトルに選びました。
また、自分でつくった作品に恋をするというテーマも(厳密にはHGB023が作成者ですが)有名な“変身物語”という古典から着想を得ており、万理の名前や登場人物の構成などに少し形を借りています。
もうひとつ、SFといえば中華料理だよねーという偏見でタイトルにまでなっていたメニューですが、それぞれエピソードの内容とリンクしています。
最初の「棒々鶏(バンバンジー)」は、お話のはじまりが棒状のものであったことから。
「えび餃子、翡翠餃子(ひすいぎょうざ)」は日本語に開いてしまうと伝わりにくいのですが、本来のレシピ名は水晶エビ餃子と翡翠餃子で、美の女神である絢人に掛かっています。
三番目の「八宝菜」は、8つではなくたくさんの宝物(食材)という意味で、一番楽しいとき、盛り上がっているとき、というイメージです。
次の「天津エビ炒飯」の所以がどうしても思い出せないのですが、最後の「春巻」は、春に新芽を出した食材を使っていたものがはじまりで、春の訪れを祝う食べ物であったことから、辛い時期を乗り越えた先におとずれる佳い日々への願いや暗示を込めてつけました。
願わくは、技術の発展していく未来が、明るいものでありますように。
そして、このお話を楽しんでくださった方がいつかどこかで「あっこれBL小説で見たやつだ」という出会いを楽しまれることがありますように。
感想はもちろん、ブックマークやSNSのシェア等応援いただければ嬉しく思います。
このような端書きにまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
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