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四次元的なオッパイ
「どうなってるんだよ。そのオッパイは。四次元的なオッパイかァ?」
ハイジャック犯のシャオランも審査員や観客たちも茫然自失だ。
「良いこと。これは襲撃された時用の防犯グッズよ」
ネムは私のオッパイの谷間から次々と手裏剣や刀剣を取り出した。
「いやいや、防犯グッズって数じゃないだろう。機長のオッパイの谷間には四次元的なポケットが隠されているのか?」
ハイジャック犯のシャオランは目を丸くしていた。
「くすぐったいだろう。やめてくれ」
私は暴れるが、なおもネムは手裏剣や刀剣、クサリ鎌をジャラジャラと胸の谷間から引っ張り出してきた。
「おいおい、どんだけ入ってるんだよ」
私はあ然としてネムへ訊いた。いったいどんな仕掛けがあるのだろうか。我ながら自分のオッパイが怖ろしい。
まるでイリュージョンか、魔法使いのようだ。本当に四次元的なポケットでもあるのだろうか。
「おッ、これは大物よォ!」
ネムは大間のクロマグロでも釣り上げたように、ご満悦だ。
「え、大物?」いったいなんだ。
「よッ!」
ネムはオッパイの谷間からとんでもない武器を引っ張り出した。対戦車用バズーカ砲だ。
明らかに私のオッパイの何万倍も大きい。いったいビキニの水着のどこにも隠してあったと言うのか。
「な、なによ。それは?」
さすがにシャオランもバズーカ砲を見て怖気づいたようだ。
「フフゥン、こいつをぶっ放せば、ハイジャック犯のあんたも木っ端微塵さァ!」
ネムはバズーカ砲を構えた。
「いやいや、やめろよ。確かに、ここでバズーカ砲をぶっ放せばハイジャック犯は木っ端微塵かもしれないけど機体も大破して墜落するだろう」
慌てて私も引き止めた。
「そうよ。バカなの?」
ハイジャック犯も呆れた様子だ。
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