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ルーサ-は眼下の兵士全体を睨みつけるように見渡すと、
「我々は、これよりレグナス城へ進軍する。敵はニコラス・レグナス!その首を取る!」
と叫んだ。
ルーサ-の配下の軍勢は大いに盛り上がり、歓声をあげた。それに挟まれたヘイデンの部隊は、一瞬遅れたが周りに合わせて拳を挙げた。
彼らは、誰がこの集団を率いているのか瞬時に理解したのだ。
レグナス軍の侵攻の向きが真逆になったことは、イサラスを驚かせた。
その知らせがレックスに届くと、レックスは先行して応援にきていたチェロンの将軍アーロンと額を寄せ合った。
そうしていると、ガダスの軍勢がレグナスの国境を越えたとの報告が入った。
「なんということだ!」
アーロンが叫んで立ち上がったのを、レックスは腕を組んで見つめていた。
(そういうことなのか?アイリーン!)
レックスは、アイリーンとの会話を思い出していた。
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