25 戦線布告

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 ルーサ-は眼下の兵士全体を睨みつけるように見渡すと、 「我々は、これよりレグナス城へ進軍する。敵はニコラス・レグナス!その首を取る!」 と叫んだ。  ルーサ-の配下の軍勢は大いに盛り上がり、歓声をあげた。それに挟まれたヘイデンの部隊は、一瞬遅れたが周りに合わせて拳を挙げた。  彼らは、誰がこの集団を率いているのか瞬時に理解したのだ。  レグナス軍の侵攻の向きが真逆になったことは、イサラスを驚かせた。  その知らせがレックスに届くと、レックスは先行して応援にきていたチェロンの将軍アーロンと額を寄せ合った。  そうしていると、ガダスの軍勢がレグナスの国境を越えたとの報告が入った。 「なんということだ!」  アーロンが叫んで立ち上がったのを、レックスは腕を組んで見つめていた。 (そういうことなのか?アイリーン!)  レックスは、アイリーンとの会話を思い出していた。
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