calling calling

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「そっかあ、頑張ってるね。忙しいのに同窓会の幹事任されて大変だねぇ?」 〈まあ、ね〉 「で、同窓会はいつ? いくらブラック企業でも土日祝日は休みだから参加にマル打っといてくれるかな?」 〈あ、あのさ? 今度の土曜とか会えないかな?〉 「一応、空いてるけど? 休みは疲れて一日寝てることが多いし」 〈悪いんだけど、潮田くんの友達の連絡先とか教えてほしいんだ〉 「え?」 〈卒業アルバムの住所録で皆に同窓会の連絡してたんだよ。そうしたら結構な人数が「この電話番号は現在使われておりません」になってて繋がらなくてさ〉  成程、こうやって皆に連絡を取っていたのか。城咲に頼んだヤツが誰かは知らないが、もう少し「人選」を考えた方が良かったのではないだろうか。私は苦笑いを浮かべてしまった。 「分かった。SNS教えてくれる? 今も付き合いのある奴らとはSNSで繋がってるからさ、トークで同窓会のこと知らせるよ。そうすれば、見た奴が枝になって皆に知らせられるでしょ?」 〈いやいやいやいやいやいや! 俺が幹事だからちゃんと皆に連絡取りたいんだよ。だから、俺が潮田くんに直接会って、皆の番号を教えてもらいたいんだ〉 「なんか面倒(めんど)くない?」 〈まぁまぁ。それはそうと土曜なんだけど、どっか遊びに行こうよ。他の友達の連絡先はその時に教えてくれればいいからさ?〉 正直なところ、高校時代に付き合いが皆無だった同級生と会いたいとは思わない。会って何を話せばいいのかが分からないし、一緒に遊んだところで楽しめるとは思わない。 とは言え、土日は家で疲れた体を癒やすために寝るだけの虚しいアラサー男子に予定はない。一日ぐらいならと思い、仏心を出すことにした。 「いいよ。何して遊ぶの?」 〈野球、観に行こうよ。丁度デーゲームのチケットが二枚あるからさ〉
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