迫り来る黒い影

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「どうだ? 見つかったか?」 「ひゃ!!」 いきなり背後から声がして思わず叫んじゃった。 手に持ってた本も落としちゃったし。 「ん? 何見て……っておい! これ!!」 リベンさんにえっちぃ漫画見てるのバレた。 しまった、どう言い訳しよう。 不味いよ不味いよ。 「こ、これはアレだ。 その……つまり、何だ……。」 あれ? リベンさんのが慌ててる。 必死に言い訳探してる感じ。 リベンさんはガバッとグラビア雑誌とえっちぃ漫画を取り上げて、ポイとゴミ箱に捨てた。 「く、暗緑の壺なんてここには無いぞ。 オレはそんなもの持ってなかったからな。」 「あ、うん。」 確かにこの部屋はリベンさんの部屋だもんね。 リベンさんのがよく知ってるだろうし。 「さ、さ、次の部屋探しに行ってこいよ。」 「え? でも……。」 もう少しこの部屋探索してみたい気もする。 リベンさんがどんな生活してたか気になるもん。 ひょっとしたらもっとえっちぃ本とか出てくるかもだし。 「ここには無い。 断言してもいい!! だからほら立って、最後の部屋調べてこい。」 腕を取られて立ち上がらされた。 そのまま背中を押されて、追い出されるように部屋を出る。 「ちょ、ちょっとリベンさん!!」 バタン…… 扉を締められてしまった。 「もう、リベンさんったら!!」 これからって時に……。 きっとアレだ。 まだほかにもあるんだ。 ま、男の子だもんね。 仕方ないかな? でも、リベンさんってあんなのがいいんだ。 ふふふ、何か秘密を知った気分だよ。
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