迫り来る黒い影

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「さて、最後の部屋を探すか。」 とは言っても一度は探してるんだよね。 コレデさんの部屋。 あの時は暗号探しがメインだったけど、壺なんてなかったような気がする。 ま、見落としてたかもしれないけど。 扉を開けて見ると見慣れた部屋が目に入った。 机にベッド……。 ここに暗号があったんだよね。 ベッド頭のキャビネットや机の上の蔵書に。 とりあえずグルっと見渡してみるけど壺らしきものは無い、ね。 「じゃ、詳しく調べてみるか。」 先ずはベッドの方から探してみる。 キャビネットにも置かれてないね。 足元とかも探したけど無いか。 クローゼットはどうだろう? ここならしまって置けそうよね。 クローゼットを開けてみる。 スーツが沢山掛けられてる。 「コレデさん、官僚だったもんね。 スーツで出勤だったんだろうな。」 クローゼットの上に棚があるけど、そこに壺らしいものは無い。 スーツの下に紛れ込んでないかな? 探してみるも壺らしきものは無い。 「ここにもないね。」 後は机側だよね。 机の上には本が積み上げられてるし、ツボを置く場所なんて無いよね。 机の下は? 覗いてみるけどやはりツボらしきものは無いよね。 「まさか引き出しの中ってことは無いよね?」 引き出しを開いてみるけど、やはり壺は無い。 ただ鍵のかかってる引き出しが1個あった。 けど、引き出しの深さはそれほどないけど……。 「一応調べようか。」 鍵を開けようと針金を刺す。 机の鍵は簡単な鍵だからコレデ開けられるんだ。 鍵を開けてみると中には硯屋筆が置かれていた。
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