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ヘロヘロになりながら、いつものメニューをこなすとちょっと小休止。
ポカポカした陽気は本当に穏やかな気持ちにさせてくれる。
私が空を眺めて雲を見ていると。
「ギャァギャァギャァ……。」
怪獣時計のアラームが鳴った。
この怪獣時計は私が引き取られた頃、グズってる私にとお師匠様がどこからか調達してくれたものだ。
あの頃は家族をなくした悲しさで、もう塞ぎ込んでたからね。
お師匠様が気を使ってくれたんだと思う。
この時計のお陰もあって、今は顔を上げて生きている。
お師匠様には感謝しかないよ。
「おっと、そうそう。」
昔を懐かしんでる場合じゃない。
お昼ご飯の支度しないと。
お師匠様もお昼は戻ってくるって言ってたし。
私が料理に取り掛かろうとすると……。
ヒューンってG-HIがやってきた。
タイヤの無い車であるG-HIは音もなく近くに止まった。
中には数人の人影が……。
「?!」
その人影、迷彩服に小銃を持ってる。
しかも殺気だってるよ。
私は家の中へと隠れた。
「1、2、3……5人?」
その5人はフルフェイスのヘルメットを被り、キョロキョロ辺りを見回している。
「何を探してるんだろう?」
何かを探してるのは間違いなさそう。
でも、こんな場所で何探してるの?
言っちゃぁなんだけど、ここって瓦礫しかない。
瓦礫の中でかろうじて人が住めるこの家があるくらい。
私の知る限り、この辺りに他の人も住んでないし。
お買い物は週1回、お師匠様と10km離れた街まで買いに行くくらい。
街からも離れてるし。
こっそりと数人の人影を見ていると……。
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