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そしてやっぱり何事もなく、
「それではホームルームを終わります」
48日目の学校が終わっていこうとしていた。
「響ー行くぞー」
安定に宮瀬くんはせっせと教室から出ていってしまう。
あとを追い掛けたが、その後も特にチャンスはなく…宮瀬くんは琴子の動ける1キロメートル圏内から友達と出ていってしまった。
あぁ…どうしよう。もう明日がラストチャンスじゃん…。
項垂れるように学校に戻り、琴子はどうしたものか、明日果たして言えるのか?と頭を悩ませた。
***
ザーー…
その日の夜 20時頃。窓を打ち付ける雨粒の勢いが半端じゃなく、止む気配がなく無数に降り注ぐ雨に琴子はあっ、と思い、すばやく身をひるがえした。
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