漢字ドリルのお礼を言いたい

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だけど琴子はすでに死んでいる。 為す術なく無力な自分に腹を立てながらとぼとぼと校舎に戻る。ふいに軽やかな足取りで地面に溜まった水溜まりを弾く足音が聞こえ、顔を上げると…… 「え……宮瀬くん……?」 まるでしっかり閉められていない水道の蛇口から水が漏れるかのような声が琴子から漏れる。 琴子の視界に入ったのは宮瀬くんだった。 彼は傘を片手に、さっきまで琴子が居た花壇のそばでしゃがんだ。 「よしっ、これでいいな」 満足そうに額に付いた水滴を腕で拭った宮瀬くんは傘を2つ持ってきていたのかもう1つの傘をブスリ、と土にさした。 もう20時を回っていた。 こんな雨なのに…わざわざこの為に? それにこのチューリップの存在…知ってたんだ…。
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