漢字ドリルのお礼を言いたい

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*** 「きりーつ、れいー ありがとうございましたー」 気だるそうな号令に、琴子は目を開けた。 え……? 「今日リコーダーのテストじゃん!」 「うーわ、そうだったー。忘れてたー」 いつも通りに聞こえるクラスメイトの声。 しばしばとする目を擦りながら琴子は教室内を見渡した。 「リコーダー、苦手なんだよなー」 「分かるー、マジ無理ー」 そこにはいつも通りの教室の風景が広がっていた。 え?え……? もしかして…、夢‪、だったの?全部…、全部? あの48日目の悲劇も? 「響ー、行こーぜ」 「あぁ」
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