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今思えば、幼少期の頃に攻略キャラクターらしき人物と会っていた記憶がある。
今では超絶不仲になっているから会ってない、ゲームでもあったエピソードだ。
フィクションのような話だが、これは現実で起こった事だ。
絶対になりたくないと思っていたキャラクターに転生するとは思わなかった、しかも途中転生のようなものだ。
今までの俺は、フォルテであって俺ではないようなややこしい転生をしてしまった。
どんなに願っても、人生がリセットする事は出来ない。
ゲームに似ている世界でも、ゲームのようにはいかない。
俺は生前ネット配信者だったが、ある嵐の日…仕事帰りに事故に遭った。
あの時の事は思い出したくない、自分が死んだ日がトラウマになるのは当然だ。
本当に前世をはっきりと覚えて転生するんだと、感心する。
でも、これで自分が今やるべき事も同時に気付いた。
一言も喋らない食器も一切音を立てない静かすぎる食事を終えて、部屋に戻った。
よくいる悪役転生は、頑張って運命に抗って最悪な結末を回避して主役へと昇格する。
でも、このゲームの主役は女の子…男であるフォルテが主役になる事はない。
フォルテというキャラクターは、攻略キャラクター全員に嫌われている。
実際に幼少期のやらかしで既に憎悪を抱くレベルの攻略キャラクターがいる。
俺が今現在進行形で嫌われたのはゲームの強制力なのかもしれない。
そうなると、このままここにいたらどうなるか…最悪な結末になる。
俺が悪役フォルテ?そんなものは知らない、魔法使いにもなりたくない、ゲームのキャラクターとも関わりたくない。
そんな俺が導き出した答えは、今すぐにでもこの国を出て誰もいない田舎に行こう!
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