第ニ話・学院で因縁ハプニング

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机に伏して眠っているみたいで、よく見ると見覚えがあるピアスが見える。 ユリウスも同じクラスだったんだ、気持ち良さそうに寝息を立てている。 ユリウスが同じクラスなら、いつでも誤解を解ける。 起こすのは可哀想だから後ろから見つめるだけにする。 うなされているような気がするのは気のせいなのかな。 担任が入ってきて、ユリウスがのそのそと起き上がった。 この学院は基本的に普通の学校と変わらない授業だ。 変わってるものとしては、選択授業に武術や剣術やその他物騒な授業があるくらいだ。 俺は平和的な知識の授業にした、知識はあっても損はない。 何の知識なのかは分からない、もしかしたら一生使わない知識なのかもしれない。 ユリウスは剣を扱うから剣術の授業なんだろうな。 確かゲームでフォルテは、ユリウスに切り付けられて死んだっけ。 もはやミッシェルのプロフィールがいらないほど、ユリウスについて分かっていた。 キャラクターの中で俺を一番憎んでいたからな。 その理由までは覚えていなかったけど、俺に突き飛ばされた記憶があったからなんだな。 今日はこれから講堂に向かって、入学式がある。 ユリウスは俺の視線に気付いて、こちらを振り返った。 睨みつけるだけで人を殺せそうな殺意のオーラが凄かった。 隣の席の生徒なんて、怖くて震えてしまっている。 俺はユリウスに「よろしく」とだけ伝えると、無視して前を向いてしまった。 今ここで乱闘騒ぎにならないだけマシだと思っておこう。 俺も隣の生徒みたいに怖くて仕方ないけど、あの時のユリウスも怖かったんだよな。 湖に落とされて、不安で泣きそうな顔をしていた。 俺が突き落としたわけではないが、きっかけは俺だ。 ユリウスの背中に向けて、蛇の事を謝ったが反応はなかった。
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