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結婚や出産だって全く考えていないわけじゃないけど、正直同じ価値観の人としか無理だと思うし、恋愛なんて面倒臭くてする気になれないから特別出会いも求めていない。
「今はとにかく睡眠の方が大切! さて、もう一眠りしよう……」
ふと時計に目をやるともうすぐ十四時半。
「……うーん、今から寝ちゃうと夜寝れなさそうだし、何か食べて、ゲームでもやろうかなぁ……」
時間も中途半端になっている事に気付いた私は渋々ベッドから立ち上がり、冷蔵庫から適当に食料を取り出してテーブルの上に広げると、スマホのアプリを起動しながらアニメを流し、家事もせずにひたすらゲームやアニメ観賞をして一日を終えた。
翌朝――。
「よし、完璧」
午前七時過ぎ、私は洗面台の鏡に向かい笑顔でそう呟く。
こだわりのナチュラルメイクに、時間をかけてセットしたゆるふわの髪。
服装はキレイめカジュアルでキメ過ぎない大人女子スタイルというのは通勤に欠かせないコーディネート。
最終確認を終えた私はバッグを手に取り玄関へ向かう。
私には、周りに内緒にしている事がある――それは、私がオタク女だという事だ。
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