㉕ 永遠の色

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 なるべく、人の多いところで見ないようにしているが、館長から何度も展示を見てほしいと連絡があって、ロランは仕方なく足を運んだ。  絵を見て感動してくれる人の様子が見られたのは嬉しかったが、途中から我慢ができなくて、倒れそうだった。 「俺が間に入らなかったら、達していたんじゃないか? ……ん? なんだ、もうすごいことになっているぞ」  ダーレンに下着を下ろされて、びしょ濡れになっているところを見られてしまった。  ロランは見ないでと言って、顔を手で押さえた。 「ハハッ……、こんなに大勢の前で勃たせて、とんだ淫乱だ」 「ああ……言わないで」 「ほら、手で扱いたら、溢れてきたぞ」 「も……こんな、ダーレンさまの……せい」  こんな体になったのは、ダーレンのせいだと言うと、ダーレンはいつも嬉しそうな顔になる。  これは人魚の血、魅了の力だ。  唯一反応しない相手だったのに、半身になると、唯一反応する相手になる。  逆に今まで、ダーレンから力を奪い、無理やり享受していた者は、一切の力が消えるので大変なことになった。  血を飲んで若返っていたベロニカを裁判で見た時、誰もが驚いてしまった。  まるで十代の若々しさであった姿が、体中皺だらけになり、髪は真っ白、目は落ち窪んで、老婆になってしまった。  ベロニカは罪人島に送られたらしいが、美しさを保つために殺人を犯した彼女にとって、あの姿で生き続けることは絶えることのない拷問だろうと思った。   「俺のもガチガチだ。ロランのせいだぞ」  快感を共有できるという特性のせいで、お互いの興奮が移ることがある。  ロランが寝ている時に、隣でダーレンがムラムラし始めたら、一気に眠りから覚めて、アソコがガチガチになっていることがよくある。  困ったものなのだが、気持ち良くなってしまえばどうでもよくなる。  今だってそうだ。  外で勃ってしまうなんて、恥ずかしくて死にたくなるが、こうやってダーレンと一つになると、それも愛だなんて思てしまうから仕方がない。 「ああ……あ、い……いいっ……」  座ったダーレンの上に乗せられて、下から剛直を後ろに捩じ込まれた。  興奮状態になると、ロランのソコは潤んでダーレンを簡単に受け入れてしまう。
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