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「返事は…いらない、!から…っ」
開きかけた彼女の口を阻むように僕はそう言った。
返事を拒んだ先で代わりにもう一度僕は弾かれたように声を張る。
「だからとりま…さ、手術成功したら……!瀬川さんが元気になったら!」
最後の最後で伝えたい事を伝えられないままなのは…、陰キャのプライドにかけて僕が許さない。
キミが眩し過ぎて、僕はすぐに目を逸らしてしまうから、だから……僕の気持ちは口で語らねばならない。
ここで成り下がってしまえば…
それこそ僕は……、
草超えて林だ。林超えて森だ。
「タピ…」
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