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そこを恐れる時点で、私はきっと彼にまだ希望を抱いているんだろうし、モヤモヤと揺蕩う恐怖心が私の気持ちを明確に物語っていた。
用事が何なのかをいくらドタキャンされても聞けないのだってそうだ。
すでに険悪なのは分かっていたけどこれ以上険悪になるんじゃないか、と思っていつも躊躇ってしまう。
ーーブー
ポケットでスマホが揺れる。それは彼からのメッセージで、見ると【今日学校終わったらいつもの公園で会える?】ときていた。
どうせまたドタキャンするんでしょ?頭に浮かんだ返答はこれで。
どうも気分が乗らなかった。
私はそれを既読スルーした。気が向いた時にまた返せばいい。そう思った。思った割に私が【分かった。待ってる】と返信したのはその30分後の事。やっぱり、ちゃんと話そう、と腹を括ったのだ。
***
【公園着いたよ】
学校が終わって、直接公園に向かった。着いてすぐそうメッセージを送ったけれどなかなか返信がない。
きっと向こうも学校が終わってこっちに向かってるはずだから特に急かしたりはしなかった。制服のまま公園のベンチに座る。
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