どうして私はあんな夢を見てしまったのだろう

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「あ、うん。今出たんだ」 「ちょっと見せて!」 そう言ってまじまじと私の手に持つレアカードを見つめる楓。カードを集める身としてはレアの存在はかなり大きいのだ。 あ、そうだ。確かこの後… 「ねね!よかったらカード被っちゃったのいっぱいあるから交換っこしない!?」 やっぱりそうだ。ここで余ったもの同士交換した記憶は今でも鮮明に残っていた。 「うん……、しよう」 お互いカードが収納されたカード帳を持参していた為、お互いにお互いのカード帳を見せ合いっこして数枚カードを交換した。 別に交換なんかしなくたって良かったけれどどうしてか私はあの頃と同じように交換する選択を取っていた。 「あ!名前なんて言うの!?」 「さくら…」 「さくらちゃんか!私は楓!ねね!私達、友達になろうよ!」 「…」
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