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それどころか、私の体は今…、なぜか透明だった。ドアノブに触れられなかったのもそのせいだ。
私はドアに頭をつっこみ、触れられない代わりに、すり抜けて廊下に出た。
どういうこと!?どういうこと!?
頭はパニックだった。
全身が震えて仕方ない。
それでも私は引っ張られるかのように無意識に震える足を動かし、ある場所に向かっていた。玄関をすり抜けて、体を何台もの車がすり抜けていく。そうして数分歩いてたどり着いたのは、近所の公園のすぐ横にある横断歩道だった。
「…っ、……っ、、」
そこには誰かがいた。
セーラー服を身にまとった、女の子。
見覚えのある人物がスカートを折りたたんでしゃがんでいた。手には花束を持っている。頬には涙が伝っていた。
「…っ、……、、」
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