どうして私はあんな夢を見てしまったのだろう

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楓と私がいた小学校はかなり人数が少なく、規模が小さい。あとの2つの小学校からやってきた子達と比べると知っている顔ぶれも少ないし、その分馴染みずらい。 小学校卒業時に、「不利だよね」って、そんな話を楓とした記憶が脳内に過ぎる。 「いじめてる子、ってさ、確か親が教育委員会の理事長だっけ?」 噂で回ってきた情報を口に出すと、友達は呆れ顔で小さく頷いた。 「そう。だから教師は黙認するしかないんだよ。いい大人が何やってんだろ」 学園者のドラマではよく登場する親が教育委員会理事長の一軍女子。 親の権力に怯えていじめを黙認する教師も教師だけど…きっと、友達なのに…、数ヶ月前まで仲良しだったのに…、助けてあげない私も…、 私だ​───────。 *** 放課後。部活動に向かう生徒に抗うように万年帰宅部の私は身支度を済ませて昇降口へと歩き出した。 部活動なんかやってないで家でテレビとかゲームとか好きなことしてた方がきっと楽しいと私は常日頃思っているナマケモノだ。
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