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「優希くん、って彼女とか、いる?」
「え?」
今思えば、この時にちゃんと
”いない”と言っておけば良かった。
なのに僕は……
「いない、よ」
なんと嘘をついてしまったのだ!
「えっ、ほんと!?」
それが嘘とも知らず、
相原さんは頬にエクボを
浮かべてキラッキラな笑顔を僕に向けた。
ハートを盗まれた瞬間だった。
「実はずっと優希君のこと好きだったの。
あたしと付き合ってくれませんか?」
「え!?」
僕はすさまじく鼻の下を伸ばしていた。
陽葵には中学の時、
自分から告白して付き合った。
つまり僕は告白を”した”事はあっても
”された”事は人生で1度もなかったのだ。
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